救急車の運転には特別な免許はいらない。
2010/10/08(金)
道路交通法からみれば、第一種免許で、それぞれの自動車の種類に応じたものであれば、運転できることになる。救急車は普通免許、はしご車は大型免許、救援車(レッカー)は大型特殊免許が必要である。
ただし、救急車や消防車などの自動車や積載機材が最大の効果をあげるよう操作できることが要求されるため、これらの機械器具の操作に熟知した者に「機関員」という資格を与え、この資格を持つ人に限って救急車や消防車などが運行されている。機関員は普通自動車運転免許証以上を持っている消防士長、消防副士長、消防士の階級にある者の中から選抜試験によって選ばれ、消防学校で1ヶ月近い特別な研修課程を修了した者のみに与えられる資格である。
※平成6年4月に「女子労働基準規則」が改正になり、女性消防吏員も深夜業務につけることになったことから、平成7年12月に女性として初の機関員が誕生したそうです。
満年齢は、誕生日の前日にひとつ増える。
2010/10/08(金)
例えば30歳で4月1日に誕生日の人は、3月31日に31歳になる。これは、民法第143条の「年齢計算に関する法律」で定められている。実際に、2003年11月9日に行われた総選挙などでも、1983年11月10日生まれの人にも選挙権は与えられた。
※満年齢は誕生日当日に増えると思い込んでました!何か推理小説のトリックにも使えそうですね。
かつて、手術中におならが爆発した事故がある。
2010/10/08(金)
デンマークの病院で、1978年に手術中に患者の腸内にたまったガスに電気メスの熱で引火、爆発するという事故があった。この患者は結腸がメチャメチャになり、ただちに手当てが施されたが敗血症を併発して亡くなった。ちなみに日本でもこういう事故はかつてあったが、現在では充分対応できているためその心配はいらない。
※検査をしてみたところ、似たような事件がありました。同じデンマークの病院ですけど、背中のホクロを取る手術を受けていた男性患者が我慢できなかったため、ガスが電気メスで着火、これが消毒用アルコールに引火して火傷を負ったそうです。
また、実際に腸内のガスに引火した現場に遭遇した先生からお便りをいただきました。電気メスで大腸癌イレウスの患者さんの大腸を「切開したとたんに『ボン!!』っていう音」がしたそうです。この先生はガーゼを当て、生理食塩水をかけて消火したとか、どうか、お気をつけください!
血液型のRh(+)とRh(−)以外のものがある。
2010/10/08(金)
Rh 式の抗原形式には、C、c、D、E、eがあり、D抗原を持つものをRh(+)、持たないものをRh(-)としており、D以外の抗原はどちらにもある。しかし、C、c、D、E、eの全ての抗原性がない、いわゆるRh(null)という血液型が存在する。わが国にも数家系が報告されているだけの極めて珍しい血液型である。
※投稿してくださったN先生の息子さんが病棟実習中の大学病院で、入院してこられた患者さんがRh(null)と判明して、輸血が必要になったのですが、国内では調達できず、海外に応援を求めたということです。
皮膚にできた良性腫瘍と悪性腫瘍を、犬は鑑別できる。
2010/10/08(金)
英国人女性のホクロを飼い犬が気にして匂いをかぎ、噛み切ろうとさえした。この犬が他のホクロには見向きもしなかったため、女性は皮膚科に受診した。すると、問題のホクロは悪性黒色腫と診断されて直ちに治療された。これは『Lancet』1989年4月1日号に掲載された「Sniffer dog for the clinic?」で紹介されている。
この記事に触れたArmand Cognetta医師(米国、フロリダ州)は調教師と協力して警察犬ジョージを訓練したところ、ジョージは試験管に入った悪性黒色腫のサンプルをほぼ100%の確率で嗅ぎ当て、実際の患者でも同様に悪性黒色腫を鑑別している。
さらにケンブリッジ大学獣医学部では前立腺癌患者の尿を犬に嗅がせて鑑別させる研究を行っている。
Church J,Williams H.Another sniffer dog for the clinic?Lancet 2001;358:930.
※医療の周辺でも盲導犬、聴導犬、介助犬、災害救助犬…ちょっと思い浮かべるだけでも、さまざまな使役犬が活躍していますね。さらに癌まで見つけるとは、驚きです。
千床の巨大病院船を、米国海軍は2隻も保有している。
2010/10/08(金)
(実際にこの病院船に乗った経験のある方からの投稿です)
米海軍には病院船2隻があり、西海岸にMercy、東海岸にはComfortが配属されている。排水量69,360tの船体に一般病室、感染症用の病室などのほか、ICU80床、手術室12室を備え、一般検査、X線、CTも搭載している。船体はタンカーを改造したもの。
※1,000ベッド、手術室12とはまさに海上の総合病院ですね。アメリカのスケールの大きさを感じます。興味があったので調べてみましたが、病院船はこの米国の2隻の他、ロシア4隻、中国2隻の計8隻あるそうです。日本の海上自衛隊では輸送艦おおすみがICU1室(1床)、一般病室2室(8床)、手術室 1室があり、人員輸送スペースを軽傷用病室として拡張することも可能みたいですが、専用の病院船はないようです。