「頻回」という言葉は医療関係者にしか通用しない
2010/10/08(金)
医療関係者は頻度が多く行われることを表現して「頻回に・・・する」というが、この言葉は一般の人には全く通じない。これは本来、日本語にはない言葉で、ワープロで「ひんかい」と入力しても「頻回」とは変換されない。
※「頻回」 は『広辞苑』(第五版)にも掲載されていませんでした。また、「頻回」をインターネット上で検索すると、医療関係のサイトが目立ちます。隠れた業界用語のようです。
口腔は一般では「こうこう」と発音するのが正しい。
2010/10/08(金)
広辞苑では口腔は「こうこう」と読ませている。「こうくう」と読ませるのは医学だけである。
こうくう[口腔]コウコウの慣用読み。医学でいう。
こうこう[口腔](oral cavity)口から咽頭に至る部分。食物の摂取・消化・および味覚の場であるとともに、発声器の一部をなす。医学ではコウクウという。「広辞苑」第五版(岩波書店)
※ATOK12ではどちらでも変換できました。
二の腕はかつて「一の腕」と呼ばれていた。
2010/10/08(金)
本来、「一の腕」が「腕のうち、肩から肘までの部分」であり、「二の腕」は「腕のうち、肘から手首までの部分」であった。三省堂の『新明解国語辞典』によると、本来は「二の腕」を「腕のうち、肘から手首までの部分」とするのは誤用であったのが、現在は定着してしまっているという。
実際に寛政 3年上覧相撲「すまゐ御覧の記」では「右は左右の一の腕をつかみ合ひ、相手の力、強き手の方へひねり倒し、踏留るところを土俵の外へ押出し申候」や「右は四ツ手に組み、上の手にて、相手の廻しを取り、下の手を抜き、二の腕を囲み、足をかけ、身披きながら、足にてはね投申候」のように使われている。
※インターネットで検索をしていると、手首から肘を「一の腕?」と書く人もいました。本来の意味と見事に入れ替わっていますけど、こうして言葉は、どんどん移り変わっていくのでしょうか。
西郷隆盛が馬に乗らなかったのは陰嚢(いんのう)水腫があったためである。
2010/10/08(金)
官軍の参謀を経て、ついには日本最初の陸軍大尉となった西郷隆盛は馬に乗れる身分にもかかわらず、乗らなかった。この美談、実は謙虚さ故だけではない。西郷隆盛はリンパ管フィラリア症の陰嚢水腫であった。恐らくバンクロフト糸状虫に感染していたと思われる。このため騎乗が困難であった。
※蚊によって媒介されるフィラリアは、1954年の鹿児島県では住民1,400人余を対象にした検診で12.5%が陽性だったそうです。現在の日本ではほぼ根絶されたそうですけど、世界にはまだ5億人以上がフィラリアに苦しんでいるそうです。
全大腸内視鏡検査を自分自身に約2分でしてしまう先生がいる。
2010/10/08(金)
日本消化器内視鏡学会東北市支部会・VTRワークショップで、自分で肛門から内視鏡を挿入し、約2分で盲腸まで挿入してしまう技が供覧された。
※ブラックジャックが自分で自分の腹膜炎を手術するシーンがありましたけど、どちらが大変なのでしょうか…?