集団検診を受けていれば大丈夫?
2010/10/08(金)
英国などの欧米では乳癌発生率は増加していますが、乳癌死亡率はこの20年間、低下しています。
この要因の一つは、検診へのマンモグラフィーの導入だと考えられます。早期、特に手に触れるようになる前の乳癌が発見され、治療されているからです。日本のように触診だけの検診ではこのような効果は望めません。マンモグラフィーや超音波検査を触診と併用した検診を受けるべきです。ただ、月に一回の自己検診は有益とされていますので行ってください。
抗癌剤で髪が抜けてしまう?
2010/10/08(金)
術後に化学療法の適応があると判断された方にはその必要性、有用性および副作用が説明されます。同意されると投与が始まりますが、多くの薬剤がありますので副作用も様々です。脱毛は大変大きな問題です。精神的苦痛は計り知れないものがあると思います。しかし、投与終了後には必ず生えてきます。脱毛を嫌い、化学療法を受けなかったがために再発してしまえば、取り返しが付かないことになります。
(参考までに)治療中である証明を提示されると高級カツラが安価で購入できます。
乳癌になったらもう子どもは産めないの?
2010/10/08(金)
はっきり言って万人が認めるお答えは存在しません。一般的には術後3年は妊娠しないように、とされているようです。すなわち再発が最も認められやすい期間を過ぎてからということでしょうか。ただ乳癌は10年の観察が必要と言われていますので・・・
しこりに気付いたら産婦人科?
2010/10/08(金)
乳腺のしこりや乳癌の診療は日本では外科医が行ってきましたので外科と表示のある病院・診療所を受診して下さい。
しかし、外科といっても乳腺を専門にしている外科医は少ないので事前に設備や医師の存在を確認すべきです。
乳腺科とか乳腺外科という広告や看板はなぜか禁止されています。また、昨今、外科医、腫瘍内科医、放射線科医などがチームを作って乳癌診療に当たるようになりつつあることもお知らせしておきます。
生理前の胸の張り感と乳癌は関係ある?
2010/10/08(金)
閉経前の女性の乳房の張り感はホルモン刺激による生理的な感覚ですが、強い痛みを訴えられる方には乳腺症の診断のもとに治療薬を処方します。
ただ乳腺症は前癌病変ではありませんが、若干のリスクにはなるようです。より重要なことは乳腺症の方は乳腺が硬いことが多く、しこりの存在に気付くのが遅れる危険性があることです。最低でも年一回は触診だけではなく諸検査を受けられるようお勧めします。