〜 医療トリビアは、m3.comより引用しております。 〜


記録によると、19世紀のロシアの女性が27回の妊娠で四つ子を4回、三つ子を7回、双子を16回を含む69人を産んでいる。その夫、ワシリイさんはその奥さんが亡くなるとすぐに再婚、さらに18人産ませた。これが男性が産ませた世界記録となっている。



2003年2月21日、中国南部から香港に到着した医師がメトロポール・ホテルに投宿した。この医師は体調を崩しており、その翌日にホテル近くの病院に駆け込む。それまでに16名の宿泊客らがSARSに感染していた。医師が滞在した911号室を含む奇数の部屋番号を持つ部屋に滞在していた客は香港の他、カナダ、シンガポールへと戻っていった。911号室はSARSの世界的な流行の「グラウンド・ゼロ」といえる。



1927年Spirit of St.Louis号でニューヨーク・パリ間の大西洋無着陸飛行を初めて成功させたチャールズA.リンドバーグは心弁膜障害を持つ姉エリザベスのために、賞金25,000ドルを抱えてアレクシス・カレル博士の研究室に参加した。カレル博士は血管縫合および臓器の移植に関する研究で1912年にノーベル生理学・医学賞を受賞していた。

切り出した臓器を体外で生き続けさせるための生理学的条件についてはカレル博士のアイディアが生かされ、血液を連続的に臓器に還流させるポンプ装置の発明にはリンドバーグの知識が生かされた結果、1935年に人工心肺の試作に世界で初めて成功した。



カーディガン・セーターは、もともとはカーディガン伯爵が着脱しやすく温度差に微妙に対応できる衣服として自身が考案して着用していた。 このセーターが前あきで、処置などが受けやすいなどの理由で、クリミア戦争に参加した傷病兵の間で多くの支持を集め、カーディガンの名が今も受け継がれている。



耳垢のドライ/ウェットは、メンデル遺伝するヒトの形質としてはもっとも古くから知られていたものの一つであるが、その形質を決定する遺伝子が第16染色体短腕に存在する事が判ったのは21世紀になってからである。
遺伝子マッピングは1980年代から盛んになり、比較的同定の容易なメンデル遺伝する疾患の遺伝子座は軒並み20世紀に同定されてきた。それにも関わらず、耳垢遺伝子が同定されたのがヒトゲノム計画も終わった2002年である。その結果は「Lancet」に掲載されている



中世のヨーロッパでは聖バレンタインがてんかん患者の守護聖人とされた。このため、聖バレンタインが司教を務め、処刑されたローマ(イタリア)や後にてんかんの専門病院が建てられたルファッシュ(フランス、アルザス)など、聖バレンタインにちなむ聖地はてんかん患者の治癒を祈る巡礼の目的地となった。現在、聖アントン協会(スペイン、マドリード)には聖バレンタインの遺骨があり、毎年2月14日に公開されている。



手塚治虫による「ブラック・ジャック」の主人公、ブラック・ジャックは天才外科医ではあるが、無免許である。そのため、莫大な報酬を請求することでも有名である。作品で語られる治療費で最大のものは150億円。反対に無料や、30円という場合もある。

150億円が要求されたのは第73話の「こっぱみじん」(1975年5月19日)で、ブラック・ジャックが戦争状態の国の大統領の専属医となったときである。



「ネコにアワビを与えると耳が腐って落ちる」は東北地方の言い伝えである。実際に、アワビの内臓を食べるとネコに限らず、光過敏症にかかる可能性がある。この食中毒を引き起こす原因、pyropheophorbide αはアワビやトコブシ、サザエなどの中腸腺に局在する。特に産卵期にあたる2-5月の中腸腺の色は濃緑黒色を呈する。

ネコの場合、耳の部分が毛が薄いために光を浴びやすく、そのうえ突出しているので、炎症を起こすと壊疽を起こしやすくなる。ヒトの場合もこの物質を摂取した後で光に当たると同様の症状がみられ、顔面や四肢に火傷のような浮腫ができ、治癒に約1ヶ月かかる。



英国EMI社は小規模な電器会社だったが、そのレコード部門に所属するビートルズによって莫大な利益を得た。その一部を社会還元するために開発費を投じて生まれたのがCTスキャンである。1975年には日本最初のCTスキャンが東京女子医大に設置された。輸入は東芝が行い、当初はエミ(EMI)スキャンと呼ばれた。しかし、英国EMI社は販路と継続開発が軌道に乗らず、1979年にCTスキャンから撤退した。

その年の暮れ、CTスキャン発明者のSir Godfrey N.HounsfieldとDr.Allan M.Cormackはノーベル医学生理学賞を受賞している。



潜水夫病だけではなく最近は色々な疾患に効果があることが分かってきた高気圧酸素療法。その開発の影に「海中移住計画」という国家プロジェクトがあった。



京都第二赤十字病院はもともと、明治45年に日本赤十字社京都支部常設救護所として開設され、大正15年に日本赤十字社京都支部療院と改称された。昭和9年に東山東福寺畔の日本赤十字社京都支部病院(現京都第一赤十字病院)新築落成に伴って、それまでの日本赤十字社京都支部療院は廃止の方針でしたが、地域住民の希望から業務は継続して行われたとか。そして昭和18年に京都第二赤十字病院と改称されて現在に至るそうです。



doctor's handwritingと言えば、悪筆の代名詞として位置づけられている。しかし、読めない処方箋の危険性に関する医学論文も複数認められる。処方箋の字がよみにくいための事故は頻繁に起こっているからである。
institute for Safe Medication Practices in Pennsylvaniaによると、米国では判読の難しい処方箋が原因で薬剤師が医師に問い合わせる件数は1年で1億5千万回にのぼり、薬剤名や用量の誤読の他、略語が誤解される可能性もあるという。
そこで米国フロリダ州とワシントン州では、読めるように字を書かなければならないという法律ができている。



国立国際医療センターは旧国立第一病院、さらにその前身は陸軍東京第一病院で、実は森鴎外(森林太郎)が院長を勤めたこともあるそうです。1階に森鴎外の机が展示してあります。



リンゲル液を作ったのはSidney Ringer教授。維新前に長崎で貿易を行った事業家のFrederick Ringer氏は同教授の実弟。リンガーハットの名前の由来になっている長崎の異人館の一つリンガー邸は実業家氏の旧居を移築したもの。

※Ringer氏は英国人なので「リンガー」が正しい読みのようです。



Wisconsin Alumni Research Foundation(WARF)はウィスコンシン=マジゾン大学の科学研究を助成する目的で1925年に設立された。Karl Paul Link氏によるワルファリンの発見のほか、最近ではJames Thomson氏によるヒト胚性幹細胞の分離などに貢献している。
なお、日本の一部ではワーファリンで抗凝固療法を行うことを「warfarization」と呼んでいるが「warfarinization」が正確な呼称である。



宇宙戦艦ヤマトに乗艦している医師、佐渡酒造は佐渡犬猫病院の獣医を勤めている。しかし、宇宙空間医学研究所長という肩書きも持っており、なぜ獣医が乗っているかは不明。

※文庫版の『宇宙戦艦ヤマト』では確かに、佐渡先生は登場するときに大きなブタと格闘しています。ヤマトに乗ったのは沖田艦長の親友という関係もあったのでしょうか・・・。



医療関係者は頻度が多く行われることを表現して「頻回に・・・する」というが、この言葉は一般の人には全く通じない。これは本来、日本語にはない言葉で、ワープロで「ひんかい」と入力しても「頻回」とは変換されない。

※「頻回」 は『広辞苑』(第五版)にも掲載されていませんでした。また、「頻回」をインターネット上で検索すると、医療関係のサイトが目立ちます。隠れた業界用語のようです。



広辞苑では口腔は「こうこう」と読ませている。「こうくう」と読ませるのは医学だけである。

こうくう[口腔]コウコウの慣用読み。医学でいう。
こうこう[口腔](oral cavity)口から咽頭に至る部分。食物の摂取・消化・および味覚の場であるとともに、発声器の一部をなす。医学ではコウクウという。「広辞苑」第五版(岩波書店)
※ATOK12ではどちらでも変換できました。



本来、「一の腕」が「腕のうち、肩から肘までの部分」であり、「二の腕」は「腕のうち、肘から手首までの部分」であった。三省堂の『新明解国語辞典』によると、本来は「二の腕」を「腕のうち、肘から手首までの部分」とするのは誤用であったのが、現在は定着してしまっているという。

実際に寛政3年上覧相撲「すまゐ御覧の記」では「右は左右の一の腕をつかみ合ひ、相手の力、強き手の方へひねり倒し、踏留るところを土俵の外へ押出し申候」や「右は四ツ手に組み、上の手にて、相手の廻しを取り、下の手を抜き、二の腕を囲み、足をかけ、身披きながら、足にてはね投申候」のように使われている。

※インターネットで検索をしていると、手首から肘を「一の腕?」と書く人もいました。本来の意味と見事に入れ替わっていますけど、こうして言葉は、どんどん移り変わっていくのでしょうか。



官軍の参謀を経て、ついには日本最初の陸軍大尉となった西郷隆盛は馬に乗れる身分にもかかわらず、乗らなかった。この美談、実は謙虚さ故だけではない。西郷隆盛はリンパ管フィラリア症の陰嚢水腫であった。恐らくバンクロフト糸状虫に感染していたと思われる。このため騎乗が困難であった。

※蚊によって媒介されるフィラリアは、1954年の鹿児島県では住民1,400人余を対象にした検診で12.5%が陽性だったそうです。現在の日本ではほぼ根絶されたそうですけど、世界にはまだ5億人以上がフィラリアに苦しんでいるそうです。



日本消化器内視鏡学会東北市支部会・VTRワークショップで、自分で肛門から内視鏡を挿入し、約2分で盲腸まで挿入してしまう技が供覧された。
※ブラックジャックが自分で自分の腹膜炎を手術するシーンがありましたけど、どちらが大変なのでしょうか・・・?



地殻中の無機ヒ素元素は海中に流れ出し、この無機ヒ素を海藻が蓄積する(無機ヒ素は有機ヒ素に変換される)。そして魚や貝類がこの海藻を食べ、さらに魚介類を食べるヒトも結果的にヒ素を摂取しているが、ヒトが摂取している有機ヒ素には毒性がほとんどない。

※毒素混入事件などから、「ヒ素は怖い」という意識がありましたので、これも個人的には5点満点でした!



道路交通法からみれば、第一種免許で、それぞれの自動車の種類に応じたものであれば、運転できることになる。救急車は普通免許、はしご車は大型免許、救援車(レッカー)は大型特殊免許が必要である。

ただし、救急車や消防車などの自動車や積載機材が最大の効果をあげるよう操作できることが要求されるため、これらの機械器具の操作に熟知した者に「機関員」という資格を与え、この資格を持つ人に限って救急車や消防車などが運行されている。機関員は普通自動車運転免許証以上を持っている消防士長、消防副士長、消防士の階級にある者の中から選抜試験によって選ばれ、消防学校で1ヶ月近い特別な研修課程を修了した者のみに与えられる資格である。

※平成6年4月に「女子労働基準規則」が改正になり、女性消防吏員も深夜業務につけることになったことから、平成7年12月に女性として初の機関員が誕生したそうです。



例えば30歳で4月1日に誕生日の人は、3月31日に31歳になる。これは、民法第143条の「年齢計算に関する法律」で定められている。実際に、2003年11月9日に行われた総選挙などでも、1983年11月10日生まれの人にも選挙権は与えられた。

※満年齢は誕生日当日に増えると思い込んでました!何か推理小説のトリックにも使えそうですね。



デンマークの病院で、1978年に手術中に患者の腸内にたまったガスに電気メスの熱で引火、爆発するという事故があった。この患者は結腸がメチャメチャになり、ただちに手当てが施されたが敗血症を併発して亡くなった。ちなみに日本でもこういう事故はかつてあったが、現在では充分対応できているためその心配はいらない。

※検査をしてみたところ、似たような事件がありました。同じデンマークの病院ですけど、背中のホクロを取る手術を受けていた男性患者が我慢できなかったため、ガスが電気メスで着火、これが消毒用アルコールに引火して火傷を負ったそうです。

また、実際に腸内のガスに引火した現場に遭遇した先生からお便りをいただきました。電気メスで大腸癌イレウスの患者さんの大腸を「切開したとたんに『ボン!!』っていう音」がしたそうです。この先生はガーゼを当て、生理食塩水をかけて消火したとか、どうか、お気をつけください!



Rh式の抗原形式には、C、c、D、E、eがあり、D抗原を持つものをRh(+)、持たないものをRh(-)としており、D以外の抗原はどちらにもある。しかし、C、c、D、E、eの全ての抗原性がない、いわゆるRh(null)という血液型が存在する。わが国にも数家系が報告されているだけの極めて珍しい血液型である。

※投稿してくださったN先生の息子さんが病棟実習中の大学病院で、入院してこられた患者さんがRh(null)と判明して、輸血が必要になったのですが、国内では調達できず、海外に応援を求めたということです。



英国人女性のホクロを飼い犬が気にして匂いをかぎ、噛み切ろうとさえした。この犬が他のホクロには見向きもしなかったため、女性は皮膚科に受診した。すると、問題のホクロは悪性黒色腫と診断されて直ちに治療された。これは『Lancet』1989年4月1日号に掲載された「Sniffer dog for the clinic?」で紹介されている。

この記事に触れたArmand Cognetta医師(米国、フロリダ州)は調教師と協力して警察犬ジョージを訓練したところ、ジョージは試験管に入った悪性黒色腫のサンプルをほぼ100%の確率で嗅ぎ当て、実際の患者でも同様に悪性黒色腫を鑑別している。

さらにケンブリッジ大学獣医学部では前立腺癌患者の尿を犬に嗅がせて鑑別させる研究を行っている。
Church J,Williams H.Another sniffer dog for the clinic?Lancet 2001;358:930.

※医療の周辺でも盲導犬、聴導犬、介助犬、災害救助犬・・・ちょっと思い浮かべるだけでも、さまざまな使役犬が活躍していますね。さらに癌まで見つけるとは、驚きです。



(実際にこの病院船に乗った経験のある方からの投稿です)
米海軍には病院船2隻があり、西海岸にMercy、東海岸にはComfortが配属されている。排水量69,360tの船体に一般病室、感染症用の病室などのほか、ICU80床、手術室12室を備え、一般検査、X線、CTも搭載している。船体はタンカーを改造したもの。

※1,000ベッド、手術室12とはまさに海上の総合病院ですね。アメリカのスケールの大きさを感じます。興味があったので調べてみましたが、病院船はこの米国の2隻の他、ロシア4隻、中国2隻の計8隻あるそうです。日本の海上自衛隊では輸送艦おおすみがICU1室(1床)、一般病室2室(8床)、手術室1室があり、人員輸送スペースを軽傷用病室として拡張することも可能みたいですが、専用の病院船はないようです。



A抗原もB抗原もないということで0(ゼロ)型と名付けたのが、自然と読み方がアルファベットに統一され、O(オー)型と呼ばれるようになったそうです。

※ちなみに、血液型で性格分析するのは日本が中心となっているそうです。



よく新しい方法を試す時に自分の身内から行うということでジェンナーが引き合いに出されるが、実際には、自分の子供の種痘の実験を行ったのではなく、ジェンナー家で働いていた父親のいない8歳のジェームズ・フィップスに実験を行った。日本では、美談にするために、いつの間にか、まず自分の息子に行ったということが広がってしまった。

※美談が作られてしまうこともあるんですね・・・。



コップ1杯の水・コーラ250ml・コップ2杯のビールでの実験で、水は3時間後に効果のピークに達するのに対し、コーラやビールは5時間後にピークに達する。

※ビールが早いかも、と思っていたので、ちょっと意外でした。その他にも色々な食べ物と薬の「食べ合わせ」があるようですね。
〜 医療トリビアは、m3.comより引用しております。 〜
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